コダモンです。
日本の大手企業に勤務していた時は、スーツ着用がデフォルトでした。
みーんなスーツ
しかし…。
ドイツでドイツ企業に転職したら、社員の服装の自由度が全然違ったのです。
日本は「とりあえずスーツ」
こんな記事を見かけました:
「クールビズの季節も『就活黒スーツ』は異常だ」(東洋経済オンライン, 08.2017)
日本の夏は猛暑です。サラリーマンにはツライ時期。
湿気も高くジメジメなので、ジャケット下のシャツが肌にベターとくっつく。
しんどい
カジュアルでさえ日本の夏は大変なのに、スーツは本当にキツイ。
それなのに、記事の中では3社に1社しか学生にクールビズを推奨していないという、衝撃の事実が掲載されていました。
真っ黒なリクルートスーツを夏に着るのは地獄です。(着たことはないけど)
汗だくでの就活行脚。
お気の毒
また、記事の中にはこんな学生コメントもありました:
「クールビズ推奨と書いてあったため、ネクタイをせずに選考に参加したところ、次の選考ではネクタイをしてくるようにと面接官に言われた」
思考停止で、古い考えのまま時間が止まっている日本の会社はたくさん存在します。
「社会人はスーツが常識!」そう思っている人も多い。
では、海外の会社員はどのような服装で出勤しているのでしょうか?
同じ会社員でも海外は服装が自由!
ドイツとのハーフとして、日本とドイツの両方で社会人をしてみました。
日本では、日系の一部上場企業に4年半勤めていました。当時は、都内の大きな本社で「ニホンの社会人」をせっせとやっていた。
そこで働いていた人は100%スーツ姿でした。カジュアルな服装や、ラフな格好をした人は1人もいない。オフィスで見かける同僚も上司も、みんなスーツ。
あと革靴
いわゆる『クールビズ』がOKだったのでネクタイは無着用でしたが、周りはみーんなスーツ姿。
どこのオフィスでもよく見る光景です。なんの面白みもない、ただ単に『とりあえずスーツ』というスタイル。
その会社ではドイツに出向して駐在員としても働いたのですが…。
ドイツでは服装もスタイル自由でした。
ポロシャツで出勤する人もいれば、Tシャツにジーンズ姿でオフィスに来る人もいた。靴も、スニーカーを履いて出社する同僚が多かったです。
普段はカジュアルな服装の同僚が、たまにパリッとスーツ姿で出勤してくると「おっ! 今日はお客さんの所に行くの?」という会話が生まれます。
カジュアルがデフォルト
自分のスケジュールと照らし合わせながら、オフィス勤務の時は仕事しやすい格好で出社する。こうすることで業務における効率も上がるのです。
ドイツの職場で見たオドロキの服装
ドイツのオフィスで経験した『ラフな格好ベスト1』を発表します。
その服装を見た時は、ビックリして思わず二度見した。
それは、なんと…。
アロハシャツに短パンとビーチサンダルでした。
ファッ!?
本当にツワモノがいたものです。
確かにその日は夏の暑い日だったけど…ビーサンとは。
廊下ですれ違った時、思わず自分の目を疑いました。
その彼はエンジニアだったのですが、さすがに後日上司から服装を注意されたそうな。
国と文化が変われば、そこでの習慣や考え方も違ってきます。
同じ社会人で、同じサラリーマン。それでも、日本では考えられないほどの多様性。
職場での服装を含め、『働き方』にそれがとてもハッキリ出ます。
ドイツ人は学生の頃からとにかく『個性』を育むための教育を受けます。ドイツに集団行動はなく、学業も仕事も全てが自己責任という厳しい環境です。職場で求められるのは『結果』だけであり、その『過程』の一部である服装などは重要ではないのです。
自由なのは、服装だけではありません。
ドイツでは、無精ヒゲを生やして出勤する人もいます。髪の毛を染める人もいるし、ピアスだらけの人もいる。
事業部長クラスの上の人間でさえも、ポロシャツで出勤しているのを見かけました。
「今日はお客に会わないから」「楽な格好で働きたいから」そのような、ある意味当然の理由でドイツ人は臨機応変に働きます。
働きやすい
欧州のビジネスの現場はシビアです。最適な結果を出すために、効率的に働くために、ドイツ人は服装などの細かい事を気にしない。働きやすい格好で働くのです。
『クールビズ』なんて言葉も、もちろんドイツには存在しません。
日本でも外資系企業は服装が自由?
日本の会社はお腹いっぱいになり、4年半で辞めました。
その後は、ドイツでドイツ企業に転職。
そのドイツ企業でも、もちろん服装は基本的に自由でした。
内勤でバックオフィスの部署は、スニーカーにデニム、Tシャツというラフな格好の人も多い。
カジュアル
その中には、シャツの袖からタトゥーが丸見えの人もいます。それでも、関係ない。
とやかく言う上司はいないし、個人を尊重する海外ではそれが当たり前なのです。
ドイツに本社を構えるその企業では、ホワイトカラーの従業員のほとんどがスーツ以外のカジュアルな服装で出社しています。
ネクタイを締めてスーツで出勤しているのは、ほとんど偉い人だけ。ビジネス会食やトップ同士の打ち合わせが頻繁にある人たちです。
スーツ=偉い人
そのドイツ企業には、日本法人(日本の子会社)があります。
そこへ出張で出向いた時の日本の職場は…日系企業よりは自由な社風といったところ。
働いているのはほとんど日本人だけど、前職の日本企業よりはサバサバしていました。
日本人の社員さんもスーツ以外の人がチラホラ見受けられた。ドイツからの駐在員もいるので、少しだけ『ドイツの雰囲気』があります。
いわゆる外資系
その社風が社員の服装にも反映されていて、エンジニアなどはポロシャツで出勤していました。
そして、イヤホンをしながらパソコンに向かって何やら設計している。音楽を聴きながら仕事をしても、文句を言われない程度の『自由さ』です。
それでも、あくまで働く国は『日本』です。社内には日本人の人事がいるので、もさもさ生えたヒゲやサンダルなどにはNGが出る様子。
日本の外資系企業の自由度は、海外と日本企業のちょうど中間といったところです。
服装まで「周りに合わせる」日本の職場
真夏でも、汗だくでスーツを着る日本の会社員。
そして、ただでさえ大変な就職活動を、暑っ苦しいリクルートスーツを着て頑張る就活生たち
「服装は自主性に任せている」と言いつつも、実際にクールビズで就活をする学生は少ないというのが現状のようです。
就活生には「ジャケットやネクタイを着用しないと選考に不利になる…?」という見えない不安があります。訪問する会社の事情に応じて服装を考えるのも一苦労。そのため、『クールビズ』という単語がある場合は迷わずノーネクタイ・ノージャケットを選択しましょう。
これからのグローバル社会では、日本人にも『個の力』が求められます。
海外勢と渡り合うために、まずは集団行動から距離を置くことが大事。
大人になろう
日本の企業組織というものは、年功序列の賃金システムのもと『社員が辞めない事』を前提に運営されています。
同じ会社に何十年も勤めて、大きな失敗をしないように気を配りながら、みんな周りに合わせながら働いています。
でも、それではダメ。
全然ダメ
- 「面接にクールビズはOK?」
- 「ノーネクタイでも選考に影響はないの?」
- 「カジュアルOKの説明会って…本当に私服で行っていいの?」
そんな細かいこと、いちいち気にするのはやめましょう。
社会人の大事なスタートを、クールビズやらリクルートスーツやらどうでもいいことを気にして、『型にはまること』から始めてはダメ。
常識の範囲内で『自分』が思った通りに行動すればいい。
日本には思考停止な古い慣行がたくさんあり、それはグローバルスタンダードではありません。
日本では当たり前と言われるマナーやルールを、疑問に思える事は大事です。「就活黒スーツの異常さ」などに気づけるようになること。
そういった意味では、私服勤務や『服装自由の会社』を条件に就職先を選ぶのもアリですね。
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